入局先を選ぶ基準にはいくつかの要素があります。何を重視するかは皆さんがどのようなキャリアパスをイメージしているかで決まります。当教室は臨床面では4K内視鏡や術中CTナビなど最先端機器を用いた耳科・鼻科手術、人工内耳を含む難聴の診療、中枢性平衡障害や手術治療を含むめまい診療、国内で突出した症例数の外耳道癌を含む中・後頭蓋窩手術などを強みとしています。また、全国に先駆けて頭頸部外科が独立した教室として併設されており、国内トップクラスの頭頸部癌診療が経験できます。研究面では耳科・聴覚・平衡覚領域を中心に、助教以上の全教員が独自のアイデアとテクニックをもちそれぞれの研究を進めると共に、それらが融合して新たな研究分野の開発にもつながっています。少子化なんて嘘じゃないか、というくらい多くの女性医師が出産・育児をしながら少しずつ臨床・研究復帰しています。臨床、研究、ワークライフバランス、自分の将来像を想像したうえで教室見学をしてみてください。
東京科学大学頭頸部外科は日本で最初の、そして国立大学唯一の独立した頭頸部外科学教室です。これまで日本でトップクラスの臨床実績を積み上げてきました。教室運営は耳鼻咽喉科と一緒に行なっており、頭頸部外科医を目指す方も全員耳鼻咽喉科の基礎知識・技術を身につけてもらう方針としています。その上で頭頸部外科医として独り立ちできるよう、手厚い教育体制を整えています。現在スタッフは8名いますが、全員が耳鼻咽喉科専門医、がん治療認定医を取得しています。さらに、3名は耳鼻咽喉科専門研修指導医、頭頸部がん指導医を取得しており、他施設では類をみない万全の指導体制を誇っています。関連病院には埼玉がんセンターや駒込病院を擁しており、これらの施設でも腕を磨くことができます。研究に関しては多施設共同研究の中心的な役割を担ってきましたが、今後はそれに加えて基礎研究にも力を入れていく方針です。希望にあわせて大学院進学や留学の道も開けています。頭頸部外科に興味をお持ちの先生のお越しをお待ちしております!
当教室は耳鼻咽喉科と頭頸部外科双方に教授を擁立する唯一の国立大学です。両科が独立・併存しながら、実臨床において一つの教室として機能しています。これにより、頭蓋底手術や側頭骨外科手術、内視鏡を用いた低侵襲手術など、幅広い分野において高度の医療を提供しており、偏りのない最新医療の研修が可能です。
また大学内に国内随一の歯学部附属病院や、頭蓋底腫瘍先端治療センター、スポーツ医学診療センター、快眠センターなど各種臨床センターを有し、有機的に連携した診療が経験できます。さらに、難治疾患研究所や医用生体材料工学研究所などの先端研究施設も学内に併設されており、最先端の研究に携わることもできます。連携施設としては、地域中核病院に加え、癌専門施設や小児医療・高齢者医療の専門施設など多彩な連携施設を有し、将来どのような場でも通用するよう様々な分野での幅広くかつ高いレベルの研修が可能です。
東京科学大学の初期研修プログラムでは、初期研修1年目では2カ月、2年目では最大8カ月間耳鼻咽喉科頭頸部外科での研修を選択することが出来ます。当科ローテーション中には、耳鼻咽喉科医・頭頸部外科医としての基礎となる研修を行います。特徴としては初期研修のうちから外来での診療訓練もおこない、各専門外来で問診や診察、機能検査を指導医のもと訓練することで、実践的な臨床医の教育を行ないます。病棟診療業務においては専門医の指導の下で手術の基礎手技を学び、学会発表や論文作成の訓練も行ないます。同時に、適宜クルズス等で解剖・生理学的な基礎知識の確認も行います。また、連携施設の耳鼻咽喉科で研修する場合も、同じコンセプトでの研修に加え、大学での手術見学や研修も適宜可能です。各施設耳鼻咽喉科の指導医にご相談ください。耳鼻咽喉科・頭頸部外科は気道管理、嚥下、頭蓋底疾患、めまい、小児感染症など、他科とオーバーラップする領域も多い分野です。多くの方の研修をお待ちしています。
耳鼻咽喉科領域ではプログラム制による専門研修制度が実施されています。プログラム制とは、指導医が4名以上いる病院が基幹施設となり、関連病院(連携施設、関連施設)と連携して4年間の研修を行い、専門医を育成するシステムです。
当教室では、東京科学大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科を基幹施設とし、首都圏の16施設を連携施設とした専門研修プログラムを運営しています。専門研修初年度は6-12カ月間大学病院での研修となり、その後3年間を連携もしくは基幹施設で研修し、5年目での専門医取得を想定しています。
専門医取得後は、大学院に所属し研究活動を行い学位を取得する、海外留学をする、頭頸部癌専門医やめまい相談医、耳科手術指導医といったサブスペシャリティを目指すなど、各自が目標に応じてさらなる研鑽を積んでいます。
毎年5月下旬から6月上旬に入局説明会を行っております。また随時、病院見学や入局に関する相談を受け付けております。詳細は下記までお問い合わせください。