平成25年卒の横村優と申します。私は大学卒業後、母校である東京医科歯科大学の初期研修プログラム(1年目青梅市立総合病院、2年目東京医科歯科大学医学部附属病院)で2年間の初期研修を行いました。私自身が幼少期より中耳炎で耳鼻咽喉科にお世話になっていたこともあり、学生の頃から耳鼻咽喉科・頭頸部外科という分野を身近に感じておりました。大学6年生の時、海外留学でMassachusetts Eye and Ear Infirmary - Head and Neck Surgeryで臨床実習を行った際に、頭頸部の複雑な解剖やダイナミックな手術に魅了され、耳鼻咽喉科・頭頸部外科の志望を決意しました。初期研修では1年目に1ヶ月、2年目に6ヶ月耳鼻咽喉科・頭頸部外科を選択しました。熱心に指導してくださる先生が多く、医局全体の雰囲気も教育的であり、若手医師が学び成長するには最適な環境だと感じました。
平成27年、東京医科歯科大学の耳鼻咽喉科・頭頸部外科に入局し、1年目は大学病院で勤務しておりました。耳・鼻・頭頸部と様々な専門分野がありますが、大学病院では1年間を通して各分野をローテーションして幅広い研修を行うことができます。また、各専門分野に精通した先生方から直接ご指導いただくことで耳鼻咽喉科としての基礎を築くことができました。2−3年目はとりで総合医療センターに異動し、市中病院ならではの急性中耳炎、急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍、めまい、突発性難聴などのcommon diseaseを経験しました。耳鼻咽喉科の開業医が少ない地域ということもあり、多くの初診患者が来院され、限られた診療時間の中で患者の病歴・所見を正しく収集、必要な検査を実施し、適切な治療に結び付けるという終始一環した診療を自らの手で行う力を養うことができたと感じます。現在(4年目)は埼玉県立がんセンターで勤務しております。市中病院で一般的な耳鼻咽喉科疾患を幅広く診療した上で、サブスペシャリティとして頭頸部癌診療をブラッシュアップしたいと考え、今の職場を志望しました。早一年が経とうとしていますが、優秀な先生方に囲まれながら切磋琢磨し、日々精進しております。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科には魅力が詰まっています。診断から治療まで診療の全てに携わることができ、治療も内科的側面、外科的側面の両方を兼ね備えています。また、乳幼児から高齢者まで幅広い患者層に貢献することができます。そして、聴覚・平衡覚・嗅覚・味覚・音声・嚥下などの感覚器官・運動器官に密接に関わる領域であり、患者個々の社会背景や人生観を考慮した個別化治療が要求される、やり甲斐のある診療科です。
当医局は、先輩医師が熱心に指導してくださり、やる気に満ち溢れる若手医師にとっては、自分が成長できる最高の環境だと思います。少しでも当医局に興味を持たれた方、是非私たちの医局を覗きに来てください。医局の雰囲気を肌で感じていただけたらと思います。皆様と熱く共に働ける日々を心待ちにしています。